S.S.体調不良の彼のお見舞いに行ったら、逆に私が心配されちゃいました

そんなことを思っていると、ふと隣から荒い呼吸が聞こえる。


「…楓?しんどくなっちゃった?」


「…大丈夫。」


そう言いながらも彼は私にもたれてくるので、私は彼を支えて、ゆっくり寝かせる。


「楓、ごめん。ちょっと無理させちゃったね。」


「気にしないで。…少し休む。」


そう言って彼はぐったりと横になったが、冷たい私の手を握ったままだった。



「あの、離していただけますか!?///」


「無理。だって手、離したらどうせ結菜は一人で凍えちゃうでしょ?」


「それは…」


私が口ごもっていると、彼はさらに手を強く握る。


「一人で凍えないで。僕がいるから。」


彼は熱で潤んだ目を薄く開いて小さく呟いた。


恥ずかしかったけれど、あったかくて、笑みがこぼれた。


彼はそんな私の目を見て、少し眉を下げて微笑んだ。