蕗泉くんの、角砂糖より糖度高めで危険な求婚。





「あ~っ!! 蕗泉、偶然だねっ♡!!」
 とっても可愛らしい声と共に、タタタッと小走りで駆け寄ってきたのは__。




 同じクラスの、櫻井 紅子《さくらい べにこ》ちゃんだ。
 紅子ちゃんは先週の金曜日、私たちの学校に転入してきた転校生__、なんだけど・・・。




 蕗泉くんに一目惚れしたみたいで、蕗泉くんに対しては毎日、すごく積極的。
 私とは大違いで、2人を見てると、どうしてかモヤモヤしちゃうんだよね・・・。
 



「おい、紅子、あんま俺にベタベタ触んじゃねぇ、」
「えぇ___!! 冷たいじゃん!! ・・・てか、その子、誰??」




 私が口を開くよりも先に、蕗泉くんが言う。
「六路 結蘭。俺と将来結婚する女で、嫁だ」