多分俺は、夢を見ているんだと思う。
だって俺は、水中を浮いており酸素がないのに苦しくないからだ。
その水中の中には、綺羅びやかな星々が宙に浮いており何かをささやきあっている。
その囁きを聞いた瞬間。
居ても立っても居られない、苦しい圧迫感に駆られて俺は水中を出る。
地に足をつけた先には、深い森に彷徨う羽目に。
「森だらけだな………」
苦言を呈していたら、目の前に真っ白なウサギがうつぶせになって倒れている。
縫い目が見えたゆえ、30センチ以上はあるからぬいぐるみだろう。
ーーーおかしい………。
ふと直感がそう語りかけた。
理由は定かではない。
うさぎの首がぐるっと90度曲がる。
息をのみ込み、後ずさった俺。
不気味な音を立てて、ニンマリと笑った。
「君が殺したんだよ?」
「………どうゆうことだ?」
「どうして、「オカシイ」と思ったのかもう一度考えてご覧」
澄んだような子どもの声が、逆に恐怖度を増している。
何だか身の毛がよだったが、ぬいぐるみの言葉に反応してしまう。
考えが止まらないのだ。
「お前には、血がついてないんだ………他にお前の付き添いがいたはずだ………」
「「ツキソイ」って、誰のこと?」
ふと、目線を上に上げる。
倒れていたんだ。
うつ伏せに。
左側がスーツを着た男。
右側が、白いスーツを着た女。
二人とも頭から、ペンキを塗りたくったような鮮血を垂れ流してる。
「後ろの2人みたいに……服に血がついてないのはおかしいだろ?」


