拳から恋



「痛ったぁ……」



ギリギリで反応され、肩にヒットしたのだった。

鈍い音がしたから、そんなこったろうとは思ったけど……決めきれなかったことが悔しい。


肩を擦る大月くんは、余裕そうだった顔を痛みに歪ませていた。
その間にわたしは立ち上がり間合いを取る。


「……今のは中々堪えたよ。見くびったつもりはないのに」

「あまりそうは見えな──」

「花蔭ぇ!!お前すげぇな!」



わたしの言葉を遮って、風間くんは白鳥くんを置いてこちらに小走りでやって来た。

その姿に大月くんと白鳥くんは呆れたように立ち尽くす。


「巽、雅とやってたんじゃないの?」

「なんか急に目ぇ輝かせて消えたんだよ。意味わかんねぇ」



「花蔭!もういっちょ俺と……あ?」