拳から恋



序盤にこのやり方で削っていく──彼らの体力を。

わたしが一番敵わないとすれば、
それは持久力だと判断したから。

体格差は相手の力を利用することで補い、

逆に小さいというのは、小回りが効くこということ。スピードとテクニックがあれば(ふところ)に入りこみやすいと言える。

でかいだの小さいだのって言うのは、関係ない。


「ほら来いよ!やり返して!!」


ギリギリのラインで最小限の動きの中でかわし続けるわたしに、苛立ちが募ってくるころだろう。

一回一回のパンチが荒々しく雑なものになってきている。


──あと数歩で白線を踏みそうだ。そろそろ……


一度体を内にいれなければ、そう思った時、わたしは頭を下げた。