拳から恋




──パンパーン!!


「うわっ何」


階段を上りきったところに、左右からクラッカーが鳴らされ、テープやら紙吹雪が舞った。

肩に乗った紙をほろうと、鳴らした二人が顔を出す。



「おめでとう花蔭!」

「S昇格だね」


会いに行く手間が省けた。



「昇格の理由は君だよね──大月くん」


軽く睨んでやれば、大月くんは悪びれることなく笑う。


「……ご名答。ま、それくらい気付くだろうけど。今回は割りと出来る子達を集めたのに。ほんと、申し分ない実力者だね」

「一度ならず二度も、よくやるよ。……もし三回目があるなら、より選りすぐりの子を集めることだね」


「アドバイスありがとう」



おめでとうから一変して、わたしと大月くんの間に禍々(まがまが)しい空気が漂う。

けれど割って入ってきた風間くんにかき消されてしまった。



「いいから早く来い!案内してやる」