拳から恋



数回の瞬きを経て、


またもあっけない情報の入り方に肩から鞄の紐がずれ落ちた。



「……まじ?」

「マジ」




じゃあ何、初日の茂みでの出会いが一人目だったの?

ドーナツの時も知らずに話して……


観察眼、鈍ったかなわたし……




「おわっとと」

「行こう聖。三人目分かったならいいじゃん」


ほらほら、と手を引かれながら学校へ。



「いや待っ……わたしのことッ」


「言わないであげっから。その代わりSに上がって来いよ」




"お前は他の女と違うんだから──昔から"



そうわたしに囁き、白鳥くんは先に行ってしまった。



「昔……ってあの写真のこと?」



わたしは全然覚えてないけど。

家の中で遊べる間柄だったわけでしょ?


てことは、白鳥くんもただ者ではない、ってことだよね。

Sにいる時点で、ただ者ではないのはわかるけど。