拳から恋




「で!花蔭、勝負は?」

「お断りします」


「はは、おめでとう巽。これで二十四回振られたね。ほら、そろそろチャイムが鳴るから戻ろうか」


首根っこを掴まれて、再び連行されていく風間くん。
また来るとかなんとか、風間くんは見えなくなるまで言っていた。



「……にしても」



思いの外、あっけなく聞き出せた。

本当なら三人目が誰か、ってことも言わせたかったけど……

Sの方からわたしのもとへ来るなら、それを利用すればいい。
わざわざ探さずに、うまく口車に乗せてやる方が近道だ──