拳から恋







一年間、男女共学の一般校に通い、スカートの制服を身に付け、普通の高校生活を楽しく送っていたわたし──だった。



『聖、お前は明日から荒れ果てたと有名な不良高校へと通え。』


『え──』

『お前に拒否権はない。決定事項だ。手続きは済んである』

『でも』

『そこに女はいない。一年間楽しませたのだから、家のため、自分のためにその高校のトップ3と接触し、見つけなさい』

『見つけるって、何を……』



だが、聞いても父は答えをくれないまま。

制服は女ものが届くまで、それを着ろと渡されたのが学ランだ。


そして、彼らと接触し『何か』を見つけるまでは


男のフリをしろ、と──