泣いている暇はない。 緑鬼を見上げると鬼は穏やかな表情でこちらを見ていた。 「今回のルールはボールをドリブルしながら逃げるんだ」 男の子が直人に説明する。 直人もボールを持って、準備はできた。 「じゃあ、鬼ごっこ再開!」