幽霊鬼ごっこ

きっと由紀の両親は由紀が戻ってこないことを心配して警察に連絡しただろう。
今日は私たちも由紀についてなにか質問されるかもしれない。

本当のことは言えないから、信一たちと相談しておいた方がいいかもしれない。
「あら、今日は早いのね」

悪夢のせいで2度寝できなくなった私はすぐに顔を洗って着替えをして、キッチンに顔を出した。
お母さんが朝ごはんの準備を始めたところで、お味噌汁の匂いがしている。

「お母さん、学校から何か連絡きてない?」
由紀のことはきっと連絡網で回ってくるだろうと思ってそう言うと、お母さんは左右に首を降った。

「特に来てないわよ。どうして?」
「それは……えっと……なんとなく」
どうにかごまかして食器棚からお皿を取り出して手伝いを始める。

由紀がいなくなったことはすでに知られていると思っていたから、意外だった。
由紀の両親は自分たちだけで由紀を探してるんだろうか。
結局、学校へ出るまでの間に連絡網が回ってくることもなかったのだった。