幽霊鬼ごっこ

直人が言う通り、外に出ることができない状態で幽霊の提案を拒否するのはよくないと思う。
「じゃ、じゃあ……やるしかないよね」

机に手をついてどうにか立ち上がる。
男の子の幽霊を視線が合いそうになってとっさに逸らせてしまった。

男の子の足元には水たまりができていて、今でもポツポツと水滴が落ちてきている。
振動がドクドクして、嫌な汗が背中に流れていく。

「やるって、あの子と鬼ごっこするってこと?」
由紀が私の手を痛いほど掴んでくる。

私は頷くしかなかった。
「鬼ごっこをすればここから出られるんだよね?」
直人へ向けて聞くと、「あ、あぁ」と震える声で返事があった。

「鬼ごっこに勝った生徒からこの噂がたち始めたらしいからな」
私はコクリと頷く。

そして由紀の腕を引っ張って立たせた。
座り込んだままじゃ鬼ごっこはできない。