幽霊鬼ごっこ

「直人、乱暴なことは言わないで!」
イラついている直人に榎本さんが教えてくれたことを説明する。

「あいつに寄り添えってか? そんなのできるわけねぇだろ」
「できなくても、やるしかないんだってば」

「あいつに寄り添って本当に解決するのか?」
「それは……わからないけど」

でも、できることはやったほうがいい。
森慎吾に寄り添うことでなにかが変わるのなら。

「チッ。わかったよ」
直人は軽く舌打ちするとそう言って森慎吾へ近づいていく。

「おいお前。昨日はひどいこと言って悪かったよ。俺もさ、こんなわけわかんねぇ鬼ごっこに参加させらて、イライラしてたんだ。本当にごめん」

上半身を折り曲げて謝る直人の姿に私と由紀は唖然としてしまった。
直人がこんなに素直に謝るとは思っていなかった。

「わ、私からも謝るよ。友達が、本当にごめんね」