幽霊鬼ごっこ

「そっか。じゃあ、私が調べてたのと同じところまで来てたんだね」
榎本さんは1人で調べているはずだけれど、すごい情報収集力を持っているみたいだ。

元々怖い話が好きみたいだから、そういう仲間が多いのかも知れない。
「それじゃ、その川の事故について調べてみようか」

榎本さんが立ち上がったので、私と由紀もその後をついていった。
だけど郷土資料の本棚を通り過ぎてしまった。

「どこへ行くの?」
由紀が声をかけると榎本さんが含み顔で振り向いた。
「紙の資料を調べるのは時間がかかるから、パソコンを借りるんだよ」

そう言ってカウンターまで行くと、図書館司書の女性が笑顔で受け答えしている。
元々顔見知りなのか、笑い声が聞こえてきた。

「はい。これから1時間パソコンを借りれることになったから、行こう」