キミだけが私を見てくれた

「あぁ、一ノ瀬さんは転入試験を首席でクリアし歴代トップの成績を収めたからだ」



(ザワッ)



再び教室内がざわついた



「え!じゃあ一ノ瀬さんは生徒会入り確定ってことですかぁ?」



ふわふわに巻いた髪の女の子が上目遣いで問いかけた



「そうなるな」



「あの、生徒会ってなんのことでしょうか」



何も聞かされていないため困惑している



「何も知らないブスが(コソッ)」



「(''また''悪口を言われた)」



「まあこれは一ノ瀬さんに後で話すから一旦紹介終わるぞ」



「じゃあ一ノ瀬さんは「絢瀬」の後ろの席について」



絢瀬……?すごく聞き覚えがある



クラスを見渡すと窓側後方に微笑みながらひらひらと手を振る今朝桜の木の下で会った男の子がいた



そういえば「絢瀬 遥翔」と名乗っていた



先程私の悪口を言っていたと思われる髪ふわふわガールがこちらを睨んでいる



はあ、また面倒なことになりそうと憂鬱な気持ちになる



絢瀬くんの方へ歩むと私の席は1番後ろと分かった



これはあまり人と関わりたくない私からしたら正直嬉しい



「さっきぶりだね「ももちゃん」」



「!?!?」



驚きから動悸がして胸が苦しいが、心を落ち着かせて冷静になる



「一ノ瀬です」



声は震えてないだろうか少し不安な気持ちになる



「よし、じゃあ一ノ瀬さんのことも紹介できたし今日の日程についてサクッと話すからよく聞いておけよ〜」