*** 「ん……」 チュンチュンと鳥の囀りが耳に聞こえ、もう朝だと知る。 だけど今日は休日だし、何だか身体も心なしか怠い。 ……というわけで、もうちょっとだけ寝てていいよね? そう思って寝返りを打とうとしたところで、違和感にぶち当たった。 まだ夢でも見てるのかな。 薄く開いた目に、人影のようなものが映って見えるのは気のせいか。 誰かが部屋にいるなんて、そんなわけないのに。 「ひっ……!」 だけどぱちりと目を開けてみて、戦慄した。 なっ、なんで……。