優しくしないで、好きって言って


 衝撃的な17歳の誕生日の翌朝。

 教室に入ってすぐ、雪崩のように押し寄せてきたクラスメイトたちの剣幕はもう、なんとも凄まじかった。


 まさか昨日の今日で噂が回っているなんてね……。


 そんなこととはこれっぽっちも考えていなかった私は、ただただ圧倒させられるしかなくて。

 さて、この場をどう切り抜けようか。なんて僅かに働く頭の隅で考えていると。


「しかも相手は綾城病院の御曹司だって言うじゃない!」

「それってあの綾城くんだったんでしょう?」

「私、綾城くん狙ってたのに」

「抜けがけなんて酷いよ!」


 ……うそ、そこまで話が伝わっちゃってるの!?

 両方の腕をがしっと掴まれ、ドキリと心臓が嫌な音を立てる。

 鋭い形相て畳み掛けてきたのは、この前の合コンで瑛大の左右を固めていた、阿沙子(あさこ)文乃(ふみの)だった。