優しくしないで、好きって言って


「少しはお世話係の俺に頼ってくれてもいーんじゃないっすかー?」


 ……なにそれ。

 竜胆のくせに。


「それとも、まだ信頼されてません?」

「……っ、そんなわけないじゃない」


 私がそうキッパリ否定すると、竜胆は満足気に目を細めた。


「それはよかったです」


 ……あーもう、こんなつもりじゃなかったのに。

 その時、蓋をしていたはずの心の部屋に、小さな光が差し込んだような気がしたんだ。


「なら私の話、ちゃんと聞きなさいよね」