優しくしないで、好きって言って


「でも瑛大だったらなれそうね、お医者様。何せ、あの二藍学園に編入で入れちゃうくらいなんだもの」

「そういう七瀬だって」

「私?」

「この前寿々香さんから聞いた。今の高校にトップで入学したんだって?」

「っ!」


 ママったら、いつの間にそんな話……。


「頑張ってんだな、七瀬」

「……っ」


 その瞬間、ぽんっと頭の上に乗せられた重みに、私は目を見開いた。

 優しくて、温かくて、幸せを感じる、重み──。


「……私も」

「ん?」