優しくしないで、好きって言って


「ここ、撮影可能だって」


 パシャ、パシャ。

 水槽にカメラを向け、シャッターをきる。

 思いつきで撮ってみたけれど、澄んだ青は吸い込まれそうなほど綺麗だ。


「ねぇ、瑛大も──」


 ──パシャ。


「……?」


 聞こえた音に、目を見張る。

 ……まさか。


「私のこと撮った?!」


 じろりと見上げるように叫ぶ。

 どうやら、予感は的中したらしい。


「……つい?」


 だなんて愉しそうに笑う瑛大。