「実玖留なら大丈夫よ」
私は励ますようにポンと実玖留の肩に手を乗せると、そっと事の発端を頭に思い浮かべた。
『七瀬にちょっとお願いがあるんだけど……』
約1週間前のあの日、実玖留に頼まれたのが始まりだった。
今度篠原くんと一緒に遊びに行くことになりそうなんだけど、七瀬もついてきてくれないか、と。
『一人だと恥ずかしいから』
そう言って頬を染める実玖留を前に、親友のためならと燃えた私は──その、翌日。
家に泊まった瑛大と別れる直前、不意に手を掴んでしまったあの時、ふとそれを思い出したんだ。
そして。
『一つ、頼みたいことがあるんだけど』
咄嗟に、〝協力してほしい〟と言っていた。
瑛大と篠原くんは仲良さそうだったし、私一人より心強い。
人数的にも偶数の方がよくない? ということで、実玖留とも相談して4人で水族館へ遊びに行くことになったのだ。
男の子組とは現地集合の予定。
ついさっき瑛大から『今ついた』って連絡があったから、すぐその辺にでも……。



