──ずっと、大嫌いだった。


 丸いヘーゼルの瞳も、

 ミルクティーブラウンの髪も。



 だけどあの日、

 君がかけてくれた魔法が


 大嫌いを大好きに変えてくれたんだ。



 もう大丈夫。

 怖くなんかない。


 あなたがいてくれるから、私は──。



『ごめん七瀬(ななせ)。もう行かなくちゃ』


 ──え?