傷だらけの夜と余花の雨

「うそ!昨日の雨止んでる!」



朝の支度を済ませ、カーテン開きボクはそうつぶやいたその時、



「ねぇたま!学校一緒に行こう?」



「え?もうそんな時間!ちょっと待ってて、コンタクト入れるから」



突然ボクの部屋に妹の茉優がやってきて、そう話してきた



「茉優お待たせ!」




「やった!ねぇたまと一緒!」




ボクは大急ぎで準備を終わらせ茉優と家を出た




「行ってきます!」




茉優は小学校へ行くためボクとは途中でお別れ




「ねぇたま行ってきます!」



「行ってらっしゃいます!」



ボクが通う高校は単位制、自分で計画を立てて、必要な単位を取れれば卒業できる




ボクは親友の神崎璃空を呼びに家の呼び鈴を押そうとした時




「行ってきます」




「あ、璃空!丁度チャイム鳴らそうと思ったところだったんだよ!」




まさかのタイミングがピッタリあった





「タイミング合い過ぎ!ところで今日って何限目まであるんだけ」





ボクらは通学路を歩きながら璃空は少し嬉しそうに話してきたが、ボクは少し呆れてはいたけれど少しニヤッと笑って





「新学期早々それ?その言葉言ってる暇今年はないと思うけど、ボクは4限目まで!璃空は1日じゃなかったけ?」





そう返した





「そうかもしれねぇけどさ〜やだなぁ〜」





「璃空、中学の頃から同じこと言ってる!」





「言われてみればそうだけど、望海が居るのと居ないでは変わってくんだから!」





ボクの系列はデザイン科、璃空は普通科、クラスは別、当たり前に時間割も違ってくる





「はぁ〜余計に行きたくなくなった」





「ふふふっ頑張って!」






璃空のことを励ましながらもこんな日常が幸せだったりする