冷酷社長な旦那様が「君のためなら死ねる」と言い出しました~ヤンデレ御曹司の激重愛~

「シェーレなら、いつかもっとすごい治療薬を作ってくれるんじゃないかなって期待してる」
「旦那様が社長なんですもんね? もーカッコよすぎ! 救世主!」

 顎の下で手を組む結海ちゃんが褒めまくるので、私も口元が緩みっぱなしだ。桐人さんなら医療界に衝撃を与えるような製品を生み出しそうだと、本気で思う私はおめでたい人間かな。

 しかし、そうやってのろけるのは私だけではない。

「実は私、病気がきっかけで彼氏ができたんです。大学の先輩の」
「えっ!?」

 背筋を伸ばした結海ちゃんの、突然の交際宣言に目を丸くした。

 彼女がムーンフェイスになるのを極端に嫌がっていたのは、好きな人がいるからだと後々知った。その彼とうまくいったということだろうか。

「病気を告白したら、僕がちゃんと勉強して支えるって言ってくれたんです。ほら、だんだん顔丸くなってきたでしょ? そんな私も可愛いって言ってくれる人で……こんな神様みたいなメンズが現実にいたんですね!」

 自分の顔を指差す彼女は、確かに薬の影響で前よりふっくらしてきている。けれど、頬をほんのり染めて三日月みたいに目を細める姿はとっても幸せそう。

 結海ちゃんにもすべてを愛してくれる人がいたようで、本当に嬉しい。私まで幸せな気分で、彼女の手を両手で握った。