「でも、ごめんなさい……迷惑かけてばっかりで」
「迷惑なんかじゃない。夕食の件も、解決したから大丈夫だ」
秋華は意外そうに目を丸くする。きっと血管炎が再燃したのではないかというショックだけでなく、夕食のトラブルで落ち込んでいただろう。
具合がよくなったら詳しく話そうと決め、優しく髪を撫でて微笑みかける。
「俺はいつでも、どんな君も愛してる。悩みも苦しみも、全部俺に分けてくれ。君のためになにかできることが幸せなんだから」
六年前のように不安になってほしくなくて、精一杯の想いを伝える。相変わらず重い俺の愛に、彼女は瞳を潤ませながら笑って、「ありがとう」と答えてくれた。
蘭先生の手術は二時間ほどで終わるだろうとのことだったので、その頃を見計らって病院へ向かった。検査が終わったのは午後十時半を回る頃。遅い時間にもかかわらず、快く診てくれた先生に感謝だ。
秋華が入院のため個室に移動している間に、俺は別室で彼の診断を聞く。
「おそらく血管炎の再燃だと思います。今回は腕の血管に炎症が起きたようですね。手を挙げたり、上を見上げたりするとめまいや失神が起こることがあるんです。電話していた時も、おそらくそうだったんじゃないかと」
「迷惑なんかじゃない。夕食の件も、解決したから大丈夫だ」
秋華は意外そうに目を丸くする。きっと血管炎が再燃したのではないかというショックだけでなく、夕食のトラブルで落ち込んでいただろう。
具合がよくなったら詳しく話そうと決め、優しく髪を撫でて微笑みかける。
「俺はいつでも、どんな君も愛してる。悩みも苦しみも、全部俺に分けてくれ。君のためになにかできることが幸せなんだから」
六年前のように不安になってほしくなくて、精一杯の想いを伝える。相変わらず重い俺の愛に、彼女は瞳を潤ませながら笑って、「ありがとう」と答えてくれた。
蘭先生の手術は二時間ほどで終わるだろうとのことだったので、その頃を見計らって病院へ向かった。検査が終わったのは午後十時半を回る頃。遅い時間にもかかわらず、快く診てくれた先生に感謝だ。
秋華が入院のため個室に移動している間に、俺は別室で彼の診断を聞く。
「おそらく血管炎の再燃だと思います。今回は腕の血管に炎症が起きたようですね。手を挙げたり、上を見上げたりするとめまいや失神が起こることがあるんです。電話していた時も、おそらくそうだったんじゃないかと」



