冷酷社長な旦那様が「君のためなら死ねる」と言い出しました~ヤンデレ御曹司の激重愛~

 まさかそういうタイプだったとは。呆気に取られる私を、結海ちゃんはじっと見つめてくる。

「お兄ちゃん、秋華さんと再会できたの嬉しいんだって。よく可愛いって言ってるから、絶対気があると思う。向こうは今フリーだから本気で口説きにくるかもしれないし、コロッと落とされないように気をつけてくださいね」

 小声で真面目に忠告され、私は口の端を引きつらせた。そして「たぶんそろそろ来ると思うけど」とつけ足されたひと言にぎくりとする。

 今日来るの!? 以前から顔見知りの看護師さんに蘭先生の予定を聞いて、今日はいないっていうから私も安心して来たのに。一応桐人さんのために、なるべく先生に会わないようにしているから。

 早めに帰ろうかと、雑談しながら頃合いを見計らっていた時、こちらに近づく足音と「開けるよ」という声が聞こえてきた。カーテンが開いて〝悪い男〟が現れ、会ってしまった……と内心ため息を吐き出す。

 私がいるのを見て、蘭先生は大人の落ち着きを感じさせる笑みを浮かべた。今日の彼は緩めのニットにワイドパンツという私服姿で、これまた女性を虜にさせてしまいそうなアンニュイな雰囲気を漂わせている。