せっかくいおとの時間を過ごしてたのに…
今目の前で繰り広げられているトランプゲーム。
いおもさっきのことなんて忘れ去ってるかのようにトランプに夢中。
和希はいおが好き。
なのに、こうしていおを俺の元に連れてきてくれた。
わしゃわしゃわしゃ
「わぁ!なにすんだよ!?」
「んー、なんかムカついたから」
「はぁ!?」
ムカついたなんて嘘。
ほんとはありがとうって言いたいのに言えない俺。
視線を感じてチラッと見ると、いおがこっちを見てニコッと笑ってた。
まぁ…いおには俺の気持ちバレてるか。
優しくて、でも素直じゃない少し捻くれた性格の和希。
「暁兄ウザイ!!伊織、俺の部屋でふたりで遊ぼ」
「テメェやっぱ殺されてぇんだな?」
素直じゃねぇのは俺だな。



