「結果私はこの“皆実家”で家族が暮らしていくためには父さんの期待に応えていくしかないと思った。咲はそんな私も受け入れてくれて、子どもたちをずっと守ってくれていたんだ。だが5年前…」
暁おとが膝の上でぎゅっと手を握った。
「咲がひとりで買い物に行っていたんだ。その日に限って飯田たちがみんな出払っていてひとりで出ていた。買い物帰りに交通事故に巻き込まれてね…亡くなった」
言葉が出ない。
「私はね…結局咲を苦しめただけだったんだ。父さんの期待に応えるなんて言い訳で…逃げただけなんだよ、現実から。そして大切な人を守れなかった。…それからはなにが正解か分からなくてね、とにかく暁斗たちを守らないといけない。そのためには私がレールを作ってその上に乗せればいいと思った。だがそんな上手くはいかず、暁斗は反抗するし和希は出ていくし…」
「…このへんにしておこうか」
ダメだよ
「情けない…恥ずかしい大人の独り言だと思ってくれ」
言わなきゃダメだよ
「暁斗ときみには…私たちのようになってほしくないんだ」
ガタッ!!!
「なんで…!暁斗くんたちに素直にそう言わないんですか!?」
「え…なんで泣いて…」
いきなり立ち上がり号泣している私を見て、珍しく暁おとが焦っている。
「暁おとが苦しんできたのはすごくわかりました。咲さんのことも…悲しすぎます。だけど…だからこそ同じことしちゃダメなんじゃないですか!?暁斗くんたちをもっと必死で守らなきゃいけないんじゃないですか!?」
「逃げてると思います!守りたいなら闘わなきゃ!!お祖父さんと闘いましょうよ!!暁おとはひとりじゃないんですよ!!!」
・・・・・・
あれ…???
わー……
私、今なんかヤバイこと色々言わなかったかな…??
「あ…えっと……ひとまずちょっと失礼します」
小声でそう言って部屋を出ようとした。
「待ちなさい」
ガタッと暁おとが立ち上がった。
こっちにやって来る。
「この私にそんな口がたたけるとはなぁ…」
ヒィッ!!!!
さっきまでの勢いはどこへやら、、、
暁おとの圧にやられそうになっている。
ポンッ
え???
あれ?私、暁おとに頭撫でられてる??
「ありがとう…。きみに助けられるとはな」
「あ、えっと……」
「今からでも…間に合うと思うか?」
暁おと…
「もちろんです!!!わっ私も微力ながらいますから!!!」
「ははは!!それは頼もしいな」
見えすぎて止まらない、色んな欠片。
暁おとがこんなに笑う人だなんて。
なんだか嬉しくてまた涙が出てくる。
「きみ、泣いてばかりだな」
「だってー…!」
バンッ!!!!
いきなり後ろのドアが開いた。
「いお…なんで泣いて……」
「暁斗くん!?」
「くそ親父…テメェ……!」
ヤバイ!!
なんかよくわかんないけど、絶対誤解してる!!!
ガシッ
暁斗くんが暁おとの胸ぐらを掴んだ。
「いお泣かしてんじゃねぇよ!なにした!?しかも、いおに触りやがって」
「暁斗くん!違うの!これは!!」
「相変わらず単細胞だな、お前は。状況もなにも考えない」
「あ!?なんだと!?」
わわわ!!
言ってるそばから、暁おとはまたそんな言い方を!!
暁おとが膝の上でぎゅっと手を握った。
「咲がひとりで買い物に行っていたんだ。その日に限って飯田たちがみんな出払っていてひとりで出ていた。買い物帰りに交通事故に巻き込まれてね…亡くなった」
言葉が出ない。
「私はね…結局咲を苦しめただけだったんだ。父さんの期待に応えるなんて言い訳で…逃げただけなんだよ、現実から。そして大切な人を守れなかった。…それからはなにが正解か分からなくてね、とにかく暁斗たちを守らないといけない。そのためには私がレールを作ってその上に乗せればいいと思った。だがそんな上手くはいかず、暁斗は反抗するし和希は出ていくし…」
「…このへんにしておこうか」
ダメだよ
「情けない…恥ずかしい大人の独り言だと思ってくれ」
言わなきゃダメだよ
「暁斗ときみには…私たちのようになってほしくないんだ」
ガタッ!!!
「なんで…!暁斗くんたちに素直にそう言わないんですか!?」
「え…なんで泣いて…」
いきなり立ち上がり号泣している私を見て、珍しく暁おとが焦っている。
「暁おとが苦しんできたのはすごくわかりました。咲さんのことも…悲しすぎます。だけど…だからこそ同じことしちゃダメなんじゃないですか!?暁斗くんたちをもっと必死で守らなきゃいけないんじゃないですか!?」
「逃げてると思います!守りたいなら闘わなきゃ!!お祖父さんと闘いましょうよ!!暁おとはひとりじゃないんですよ!!!」
・・・・・・
あれ…???
わー……
私、今なんかヤバイこと色々言わなかったかな…??
「あ…えっと……ひとまずちょっと失礼します」
小声でそう言って部屋を出ようとした。
「待ちなさい」
ガタッと暁おとが立ち上がった。
こっちにやって来る。
「この私にそんな口がたたけるとはなぁ…」
ヒィッ!!!!
さっきまでの勢いはどこへやら、、、
暁おとの圧にやられそうになっている。
ポンッ
え???
あれ?私、暁おとに頭撫でられてる??
「ありがとう…。きみに助けられるとはな」
「あ、えっと……」
「今からでも…間に合うと思うか?」
暁おと…
「もちろんです!!!わっ私も微力ながらいますから!!!」
「ははは!!それは頼もしいな」
見えすぎて止まらない、色んな欠片。
暁おとがこんなに笑う人だなんて。
なんだか嬉しくてまた涙が出てくる。
「きみ、泣いてばかりだな」
「だってー…!」
バンッ!!!!
いきなり後ろのドアが開いた。
「いお…なんで泣いて……」
「暁斗くん!?」
「くそ親父…テメェ……!」
ヤバイ!!
なんかよくわかんないけど、絶対誤解してる!!!
ガシッ
暁斗くんが暁おとの胸ぐらを掴んだ。
「いお泣かしてんじゃねぇよ!なにした!?しかも、いおに触りやがって」
「暁斗くん!違うの!これは!!」
「相変わらず単細胞だな、お前は。状況もなにも考えない」
「あ!?なんだと!?」
わわわ!!
言ってるそばから、暁おとはまたそんな言い方を!!



