「てか、なんでいおがいんだよ?じいさんたちには見つかってねぇだろうな!?」
「俺が連れてきたんだよ。暁兄と会わせたくて」
「あー…そうか」
暁斗くんはそう言いながら頭を少し掻いた。
「ありがとな、和希」
「どういたしまして。今回だけね♪」
「は?」
「ライバルに力なんて普通貸したくないじゃんー。あ、ジジイたちには見つかってないから安心して」
「ジジイとはわしのことかな?」
バッと全員がドアの方へ振り向いた。
「じいさん…」
「えらく騒がしいのでな覗いてみたら先日のお嬢さんがいるじゃないか」
ドクンドクンッ
鼓動が一気に速くなる。
やっぱりこの前感じた胸騒ぎは間違ってなかったんだ。
「お嬢さん?ここはきみのような子が来る所じゃないんじゃよ。今すぐ帰るなら見逃してあげよう」
ぎゅっと拳を握る。
「俺が送ります」
「暁斗はまだ寝ておけ」
この人が暁斗くんを、、、
「ご挨拶が遅れました、暁斗さんとお付き合いさせていただいてます阿部伊織と申します」
「いお!?」
和希くんや飯田さんたちも驚いた顔でこっちを見る。
「ん?わしの聞き間違いかのう?暁斗となんだって?」
「お付き合いしてます」
「遊びならかまわん」
「真剣です」
ヤバ…足震えてるわ私。。
情けない。
「なら単刀直入に言わせてもらおう。今すぐに別れなさい」
「は!?ジジイなに言ってんだよ!?ふざけんな!!」
「暁斗、口の利き方に気をつけなさい」
一気にお祖父さんの表情が冷たくなった。
怖い。
「伊織!こんなジジイの言うことなんか気にすんな!」
「和希…お前も自分の立場をわかってないようじゃな?」
和希くんがビクッとして言葉に詰まった。
あぁ、こうして暁斗くんたちを縛りつけてたんだ。
自分のテリトリーに。
「申し訳ありませんが…それは出来ません」
「きみは私のことをわかっているのかな?」
「暁斗くんたちのお祖父さんで会社の相談役ということは知ってます」
「なら、わしに逆らうとどうなるかきみでもわかるな?」
私、ちゃんと言うんだ。
「わかりません」
「きみの今いる“世界”を変えることなんか造作もないことなんじゃ。お父さんも仕事で認めてもらえるようになっとるようじゃないか」
きた。
脅しか。
「私が気に入らないのなら私に直接なにか言うなりしてください。暁斗くんたちや私の家族を巻き込まないでください」
負けない。
「あなたの嫌いな相手は私ですよね?なら、私にだけ攻撃してください」
「いお!なに言ってんだよ!!」
暁斗くんがベッドから出ようとして、立ちくらみがしたのかまた倒れそうになった。
「暁兄!」
「坊っちゃま!」
和希くんと飯田さんが暁斗くんを支えてくれた。
牧さんは心配して私のそばに来てくれている。
「ジジイ…いおになにかしてみろ。ほんとに許さねぇ」
私は暁斗くんの方を見て「大丈夫だから」と言った。
「私、あなたに負けませんから」
コンコンッ
半分開いているドアをノックする音。
「お父さん、こんな深夜に何事ですか」
暁おと!!
「お父さんすみません。この娘のことは私がなんとかしますので…部屋に戻ってください」
暁おとの言葉で部屋を出ていくお祖父さん。
「きみの言葉、よく覚えておくよ。阿部伊織さん」
ドクンッ!!
私、ケンカ売っちゃった感じだよね。。
今になって怖さが倍増してきた。
お祖父さんが出て行った後、暁おとが私をジッと見ている。
いや睨まれてるんだな、これは。
そしてゆっくりと近づいてくる暁おと。
「父さん、いおは関係ないから!俺がなんとかするから絶対いおになにもすんなよ!」
暁斗くんの言葉も無視で私の前にやってきた。
ポンッ
え……?
暁おとが私の頭に手を乗せた。
「今は暁斗のそばにいてあげてくれ。このまま泊まるといい。父さんは朝すぐに出発するからそれまでここにいなさい」
暁おとの言う父さんとは、お祖父さんのこと。
暁おとの言葉が意外過ぎて私含めて全員が固まっている。
「飯田」
「はい」
「朝、父さんが出発したらこの娘を私の部屋まで連れてこい」
「かしこまりました」
そう言って暁おとは部屋から出ていった。
暁おとの会社でお母さん(咲さん)の話をしている暁おとの様子を見てから、私はこの人が嫌いになれなくなった。
「俺が連れてきたんだよ。暁兄と会わせたくて」
「あー…そうか」
暁斗くんはそう言いながら頭を少し掻いた。
「ありがとな、和希」
「どういたしまして。今回だけね♪」
「は?」
「ライバルに力なんて普通貸したくないじゃんー。あ、ジジイたちには見つかってないから安心して」
「ジジイとはわしのことかな?」
バッと全員がドアの方へ振り向いた。
「じいさん…」
「えらく騒がしいのでな覗いてみたら先日のお嬢さんがいるじゃないか」
ドクンドクンッ
鼓動が一気に速くなる。
やっぱりこの前感じた胸騒ぎは間違ってなかったんだ。
「お嬢さん?ここはきみのような子が来る所じゃないんじゃよ。今すぐ帰るなら見逃してあげよう」
ぎゅっと拳を握る。
「俺が送ります」
「暁斗はまだ寝ておけ」
この人が暁斗くんを、、、
「ご挨拶が遅れました、暁斗さんとお付き合いさせていただいてます阿部伊織と申します」
「いお!?」
和希くんや飯田さんたちも驚いた顔でこっちを見る。
「ん?わしの聞き間違いかのう?暁斗となんだって?」
「お付き合いしてます」
「遊びならかまわん」
「真剣です」
ヤバ…足震えてるわ私。。
情けない。
「なら単刀直入に言わせてもらおう。今すぐに別れなさい」
「は!?ジジイなに言ってんだよ!?ふざけんな!!」
「暁斗、口の利き方に気をつけなさい」
一気にお祖父さんの表情が冷たくなった。
怖い。
「伊織!こんなジジイの言うことなんか気にすんな!」
「和希…お前も自分の立場をわかってないようじゃな?」
和希くんがビクッとして言葉に詰まった。
あぁ、こうして暁斗くんたちを縛りつけてたんだ。
自分のテリトリーに。
「申し訳ありませんが…それは出来ません」
「きみは私のことをわかっているのかな?」
「暁斗くんたちのお祖父さんで会社の相談役ということは知ってます」
「なら、わしに逆らうとどうなるかきみでもわかるな?」
私、ちゃんと言うんだ。
「わかりません」
「きみの今いる“世界”を変えることなんか造作もないことなんじゃ。お父さんも仕事で認めてもらえるようになっとるようじゃないか」
きた。
脅しか。
「私が気に入らないのなら私に直接なにか言うなりしてください。暁斗くんたちや私の家族を巻き込まないでください」
負けない。
「あなたの嫌いな相手は私ですよね?なら、私にだけ攻撃してください」
「いお!なに言ってんだよ!!」
暁斗くんがベッドから出ようとして、立ちくらみがしたのかまた倒れそうになった。
「暁兄!」
「坊っちゃま!」
和希くんと飯田さんが暁斗くんを支えてくれた。
牧さんは心配して私のそばに来てくれている。
「ジジイ…いおになにかしてみろ。ほんとに許さねぇ」
私は暁斗くんの方を見て「大丈夫だから」と言った。
「私、あなたに負けませんから」
コンコンッ
半分開いているドアをノックする音。
「お父さん、こんな深夜に何事ですか」
暁おと!!
「お父さんすみません。この娘のことは私がなんとかしますので…部屋に戻ってください」
暁おとの言葉で部屋を出ていくお祖父さん。
「きみの言葉、よく覚えておくよ。阿部伊織さん」
ドクンッ!!
私、ケンカ売っちゃった感じだよね。。
今になって怖さが倍増してきた。
お祖父さんが出て行った後、暁おとが私をジッと見ている。
いや睨まれてるんだな、これは。
そしてゆっくりと近づいてくる暁おと。
「父さん、いおは関係ないから!俺がなんとかするから絶対いおになにもすんなよ!」
暁斗くんの言葉も無視で私の前にやってきた。
ポンッ
え……?
暁おとが私の頭に手を乗せた。
「今は暁斗のそばにいてあげてくれ。このまま泊まるといい。父さんは朝すぐに出発するからそれまでここにいなさい」
暁おとの言う父さんとは、お祖父さんのこと。
暁おとの言葉が意外過ぎて私含めて全員が固まっている。
「飯田」
「はい」
「朝、父さんが出発したらこの娘を私の部屋まで連れてこい」
「かしこまりました」
そう言って暁おとは部屋から出ていった。
暁おとの会社でお母さん(咲さん)の話をしている暁おとの様子を見てから、私はこの人が嫌いになれなくなった。



