「お姫様、手を出してください」
・・・はい?
今、お姫様って聞こえた気がしたけど私また耳もやられたか?
「手出して」
やっぱり暁斗くんといると体に異常が出てきてしまう。
心臓が速くなるし、耳聞こえづらくなるし、視力落ちるし…
辞世の句、ほんと読まなきゃいけなくなるかも……
「顔だけじゃなく、耳もイカれたか?」
ハッとして我にかえる。
やっぱりさっきのは幻聴だったんだ。
「はいはい耳もヤバくてすみませんねー」
プイッとそっぽ向いてやった。
あれ…左手が温かい。
暁斗くんの温もりを感じる。
手元を見ると、左手薬指に光る指輪が。
「え、えっと…これ……」
「ったく…こんな時ぐらいかっこつけさせろよな」
指輪がある。
私の指に………
「いお。俺は一生おまえを大切にする。おまえしか見てない。だから、一生俺のそばにいろ」
なにこれ…
「YES以外発言権ねぇけど、一応聞いてやるよ」
どこまでも俺様。
普通は【一緒にいてくれますか?】とかって、疑問系じゃないの?
バカバカ暁斗くん。
暁斗くんらし過ぎて笑けちゃう。
そして、いつもこんなサプライズをするんだから。
ボロ…
涙が止まらなくなってしまう。
「はい…一生そばにいてあげます!!」
ぎゅっ
「はぁー…よかった」
「暁斗くん、まさか…緊張してたの!?」
私を抱きしめる力が強くなる。
「あ?うるせぇよ。おまえが、前に婚約とかはまだって言うから」
あ、、、気にさせてしまってたんだ。
「これはプロポーズじゃねぇからな。俺といおを繋ぐ鎖だからな」
そう、暁斗くんはヤキモチ妬きで独占欲も強い。
「これ、俺の指にはめて」
ペアリングだったんだ。
私は暁斗くんの左手薬指に指輪をはめる。
「…会えなくても話せなくても、ちゃんと繋がってるね」
忘れないで
私もあなたが大好き。
どこかに閉じ込めておきたいって思っちゃうぐらい、大好きになってる。
私も十分独占欲が強いんだと、今更自覚した。
「…すげー好き。いお」
「私も大好き」
呆れるぐらい、キスをした。
ーーーーーーーーーーー
「あれ!?皆実たちいねーし!」
「佐伯さん、そっとしておいてあげなさい」
「あらっさすがわかってるわね♪優子」
暁斗…あなたたちなら絶対大丈夫。
「なぁ、ヒロキ先生。噂で聞いたんだけどこれで優勝したカップルは永遠に結ばれるってジンクスあるのほんとなのか?」
「あー、それね。実際にあったことなのよ。色んな障害を乗り越えた1組のカップルが堂々と優勝をして、その後もずっとラブラブだったって話。ペアの女の子は他校生だったのよ」
「すげー。今も一緒にいんのかなぁ。俺らの先輩ってことだよなぁ。」
ここで優勝をしたあなたのお父さんとお母さんのように、ずっと想いあえるふたりになれるわよ。
咲。
天国からあの子たちと、義弘を見守ってあげてね。



