「伊織〜可愛すぎる!!俺と踊ろうね!!」
「えっと…私は暁斗くんとで…」
なんだかんだであっという間にダンスパーティー当日
12月23日。
ただいま14:30 暁斗くんの家
暁斗くんが選んでくれたドレスを着させてもらい、メイクやヘアセットまでしてもらった。
ネイビーにキラキラのビジューがたくさん付いたドレス。
私が私じゃないみたい。
「いお、綺麗」
暁斗くんが魔法をかけてくれる。
そんな暁斗くんも、王子様で目のやり場がない。
私の煩悩が襲ってくる。
「行くか」
「うん」
3人で車に乗り、優聖に向かった。
ーーーーーーーーーー
「伊織!?よかった〜会えたー!!」
優聖に着くとみっちゃんが先に来ていた。
「みっちゃん!!待たせてごめんね。ワンピース可愛い!!」
「伊織こそドレス可愛すぎ!!このワンピース…御曹司くんから届いたんだけど。。」
「え!!」
車から降りてきた暁斗くんと和希くんを見る。
「あ、やっぱりみっちゃん似合ってるね〜♪」
「それ和希が選んだデザインだから」
そうなんだ!
「こんな素敵なワンピース私……」
ポンッ
和希くんがみっちゃんの頭を撫でた。
「日頃のお礼ってことで」
あ…またみっちゃんの顔が赤くなった。
「みんな早いね!」
後ろから声がした。
「理香ちゃん!!」
ガバッ!!
「よかった〜!!暁斗とヨリ戻って!!」
理香ちゃんが私に抱きついた。
「理香ちゃん、ありがとう。あの時の電話のおかげで今があるよ」
理香ちゃんが教えてくれたから、私もちゃんと知ることが出来た。
バリッ
「離れろ」
暁斗くんに離された。
「とりあえず中行こうぜ。寒いよ〜」
和希くんの言葉で、みんなで講堂へ向かうことにした。
「あらっ伊織。今年も綺麗じゃない♪」
ダンス講師のヒロキ先生。
「ありがとうございます」
「3日前まではどうなることやら…と思ったけど、昨日の様子だと頑張れそうね」
だって、、、今年はまたよくわかんないステップ新しく教えられて…そりゃ徹夜続きで……
右足出したのか左足なのか、全然わかんなくなりますよ
ひそっ
「叶うといいわね…」
ヒロキ先生に耳元で言われた。
「え……?」
意味がわからなくて私が首を傾げると、ヒロキ先生は微笑みながら去っていった。
「暁斗くん、ヒロキ先生が叶うといいわねって…なにがだろう?」
「…気にすんな」
そう言って優しく笑いながら手を出してくれて、私たちは手を繋ぐ。
みっちゃんと理香ちゃんは客席に向かっていった。
しばらくして、佐伯くんと優子ちゃんがこっちにやってきた。
「優子ちゃんたちに負けないように頑張るね!」
「まぁせいぜい頑張りなさい」
やはりクールな優子ちゃん。
今年は佐伯くんと優子ちゃんがペアになった。
「佐伯さん?私の足を引っ張らないでよ?」
「はぁ!?おまえ昨日ステップ間違えただろ」
「ねぇ佐伯。喉乾いたからジュース取ってきて」
「だーかーらー!!なんでおまえは俺にタメ口なんだよ!?てか、年下なんだからおまえが取ってこいよな!!」
相変わらずのわちゃわちゃに思わず笑ってしまう。
しばらくして、司会の人が話しだし審査員も紹介されて
とうとうダンスパーティーが始まった。
ヤバイ…
やっぱり緊張する。。
暁斗くん、優勝したいよね?
だからあんなに練習頑張ったんだよね?
やっぱり優勝賞品が欲しいのかな。。
グイッ
得意の顎クイをされた。
「なに考えてんの?」
正装していて、いつも以上にかっこよくて王子様な暁斗くんにドキドキしてしまう。



