「まぁ、はじめに比べたらマシになったな」
「暁斗様のおかげでございまする…」
私の意識は遥か彼方。
今日も朝から5時間勉強しました。
14時になろうとしている。
夏休みの勉強合宿(暁斗くん家にて)はあと残り3日となった。
暁斗くんは忙しいのに、こうして私との時間を作ってくれている。
「暁斗くん、ほんとにありがとう」
「じゃ、キスして」
最近、暁斗くんは前より気持ちというのかな…そういうのを言葉にしてくれることが増えていってる気がする。
私はチュッとキスをした。
ガタッ
私がもう一度キスをしようとしたら、暁斗くんが立ち上がった。
「遅くなったけど、昼飯食うか」
「あ、うん…」
あれ、私なに寂しくなってんの?
もっと触れたいとか思っちゃった、、、
勉強のために泊まらせてもらってるのに、煩悩が出てくる自分が嫌だ。
頭を横にブンブンと振る。
「ははっ」
笑い声が聞こえて顔を上げると、私を見てクスクス笑ってる暁斗くん。
「またそれしてる」
ダメだ、暁斗くんの表情ひとつひとつに胸がキュンとして仕方ない。
「わっ私がご飯作るね!!」
私は立ち上がって暁斗くんより先に部屋を出た。
「…騒がしい奴だな」
ーーーーーーーーーーー
お昼ご飯を食べた後、暁斗くんは夕方まで仕事で自分の部屋に向かった。
なにか…お礼がしたいなぁ。
あ!そうだ!!
なにか、甘い物でも作ろうかな。
勉強も捗るかもだし(捗らないといけないのは私だけど)
少し勉強してから買い物行こう。
17:30
「牧さん、いおは?」
「先程お出かけになられました」
「へ?こんな時間に?アイツ、今日バイトないですよね?」
「そうですね。なにか買いたいものがあるらしく…」
いおに電話をかけるが、安定の出ない。
なんのためにスマホ持ってんだよ。
「わかりました。俺もちょっと出ます」
「飯田さんを呼びましょうか!?」
「いや、大丈夫。ありがとう」
俺はとりあえず家を出た。
アイツ、なに買いに行ったんだ?
いるものあるなら言えばいいのに。
そして安定の電話に出ない。
雨が降ってきた。
アイツ、傘持ってんのか?
しばらく走っていおを探してると、すれ違った人たちが話してる声が聞こえた。
「聞いた?さっき向こうの交差点で事故があったって」
……は?
胸騒ぎがする。
なんだよ、それ。
その交差点に向かって走った。
母さんのことが蘇る。
走ってるせいも重なって、息がしづらくなる。
いお
いお・・・!!!
パシャ…
俺はゆっくり足を止めた。
地面には水たまりが出来るほど雨が降っている。
「あれ!?暁斗くん!」
いお…いた。。。
「わわ!傘は!?びしょ濡れだよ!!」
俺に走って近づいてきて、鞄からハンカチを出すいお。
自分だってびしょ濡れのくせに。
「暁斗くん?大丈夫?」
俺の顔を拭きながら、なにも言わない俺に不思議そうな顔をする。
グイッ
いおの腕を引っ張って抱き寄せた。
「暁斗くん…?」
「黙っていなくなるな」
「ごめんね…」
・・・・・
あかん!これはあかんね!!
お互い雨でびしょびしょなのに、さらにびしょびしょになってる!!
「暁斗くん…ひとまず帰らない?風邪ひいちゃうよ」
それでも離してくれない。
困った。
くしゅんっ
暁斗くんがくしゃみをした。
「ほら!家帰ってお風呂入ろ?」
「一緒に入ってくれる?」
「無理」
いじける暁斗くん。
「あはは!暁斗くん、なんか可愛い!」
雨の中、手を繋いで帰る。
「なに買いに行ってたんだよ」
「秘密」
「あ?しばくぞ。しかも電話にも出ねぇし」
「スマホ持ってくるの忘れてたの」
「次忘れたら家から出るの禁止」
!!!
なんですかそれ!!
雨が強くなってきた。
早く帰らなきゃ。
暁斗くんの手を引っ張って走る、
「暁斗くん、心配して探してくれたの?」
「うん」
なんだろう。。
たったひと言の“うん”なのに、胸がキュンとなる。
暁斗くんが素直に言ってくれてるのが伝わるからかな。
「びしょ濡れにしてごめんね」
「とっとと帰るぞ。てか早くなに買ったか教えろよ」
「だから秘密」
「じゃあ風呂一緒に入る」
「だから無理。嫌」
びしょ濡れで家に着いたら、なんで連絡しないんだと飯田さんに懇々とふたりで怒られました。
「暁斗様のおかげでございまする…」
私の意識は遥か彼方。
今日も朝から5時間勉強しました。
14時になろうとしている。
夏休みの勉強合宿(暁斗くん家にて)はあと残り3日となった。
暁斗くんは忙しいのに、こうして私との時間を作ってくれている。
「暁斗くん、ほんとにありがとう」
「じゃ、キスして」
最近、暁斗くんは前より気持ちというのかな…そういうのを言葉にしてくれることが増えていってる気がする。
私はチュッとキスをした。
ガタッ
私がもう一度キスをしようとしたら、暁斗くんが立ち上がった。
「遅くなったけど、昼飯食うか」
「あ、うん…」
あれ、私なに寂しくなってんの?
もっと触れたいとか思っちゃった、、、
勉強のために泊まらせてもらってるのに、煩悩が出てくる自分が嫌だ。
頭を横にブンブンと振る。
「ははっ」
笑い声が聞こえて顔を上げると、私を見てクスクス笑ってる暁斗くん。
「またそれしてる」
ダメだ、暁斗くんの表情ひとつひとつに胸がキュンとして仕方ない。
「わっ私がご飯作るね!!」
私は立ち上がって暁斗くんより先に部屋を出た。
「…騒がしい奴だな」
ーーーーーーーーーーー
お昼ご飯を食べた後、暁斗くんは夕方まで仕事で自分の部屋に向かった。
なにか…お礼がしたいなぁ。
あ!そうだ!!
なにか、甘い物でも作ろうかな。
勉強も捗るかもだし(捗らないといけないのは私だけど)
少し勉強してから買い物行こう。
17:30
「牧さん、いおは?」
「先程お出かけになられました」
「へ?こんな時間に?アイツ、今日バイトないですよね?」
「そうですね。なにか買いたいものがあるらしく…」
いおに電話をかけるが、安定の出ない。
なんのためにスマホ持ってんだよ。
「わかりました。俺もちょっと出ます」
「飯田さんを呼びましょうか!?」
「いや、大丈夫。ありがとう」
俺はとりあえず家を出た。
アイツ、なに買いに行ったんだ?
いるものあるなら言えばいいのに。
そして安定の電話に出ない。
雨が降ってきた。
アイツ、傘持ってんのか?
しばらく走っていおを探してると、すれ違った人たちが話してる声が聞こえた。
「聞いた?さっき向こうの交差点で事故があったって」
……は?
胸騒ぎがする。
なんだよ、それ。
その交差点に向かって走った。
母さんのことが蘇る。
走ってるせいも重なって、息がしづらくなる。
いお
いお・・・!!!
パシャ…
俺はゆっくり足を止めた。
地面には水たまりが出来るほど雨が降っている。
「あれ!?暁斗くん!」
いお…いた。。。
「わわ!傘は!?びしょ濡れだよ!!」
俺に走って近づいてきて、鞄からハンカチを出すいお。
自分だってびしょ濡れのくせに。
「暁斗くん?大丈夫?」
俺の顔を拭きながら、なにも言わない俺に不思議そうな顔をする。
グイッ
いおの腕を引っ張って抱き寄せた。
「暁斗くん…?」
「黙っていなくなるな」
「ごめんね…」
・・・・・
あかん!これはあかんね!!
お互い雨でびしょびしょなのに、さらにびしょびしょになってる!!
「暁斗くん…ひとまず帰らない?風邪ひいちゃうよ」
それでも離してくれない。
困った。
くしゅんっ
暁斗くんがくしゃみをした。
「ほら!家帰ってお風呂入ろ?」
「一緒に入ってくれる?」
「無理」
いじける暁斗くん。
「あはは!暁斗くん、なんか可愛い!」
雨の中、手を繋いで帰る。
「なに買いに行ってたんだよ」
「秘密」
「あ?しばくぞ。しかも電話にも出ねぇし」
「スマホ持ってくるの忘れてたの」
「次忘れたら家から出るの禁止」
!!!
なんですかそれ!!
雨が強くなってきた。
早く帰らなきゃ。
暁斗くんの手を引っ張って走る、
「暁斗くん、心配して探してくれたの?」
「うん」
なんだろう。。
たったひと言の“うん”なのに、胸がキュンとなる。
暁斗くんが素直に言ってくれてるのが伝わるからかな。
「びしょ濡れにしてごめんね」
「とっとと帰るぞ。てか早くなに買ったか教えろよ」
「だから秘密」
「じゃあ風呂一緒に入る」
「だから無理。嫌」
びしょ濡れで家に着いたら、なんで連絡しないんだと飯田さんに懇々とふたりで怒られました。



