黒澤くんの一途な愛



「大丈夫だって」


すると、村崎くんが私の肩をぽんと優しく叩いてくれた。


「アンタも、悪気があった訳じゃないんだし。もう一度ちゃんと謝れば、璃久さんならきっと許してくれるよ」


村崎くん……。


「そうそう。ああ見えて璃久、花村さんには甘いから」


赤松くんが、私に向かってパチンと片目を閉じる。


黒澤くんが、私に甘いのかどうかはよく分からないけど。


「ありがとう。村崎くん、赤松くん。私、あとでもう一度、黒澤くんに謝ってみるよ」


* * *


放課後。


私の姿は今、家の近所の空き地にあった。


黒澤くんがいつものように家まで送ってくれたあと、私服に着替えた私はすぐさま、この空き地にやって来た。


目的は、四つ葉のクローバーを探すためだ。