「それじゃあ、りっくん。私、そろそろ行くね」 「南実の学校、ここから離れてるのに悪かったな。まだ時間あるし、駅まで送ってく」 「えっ、いいの!? ありがとー」 南実さんと黒澤くんが、二人並んで歩きだす。 南実さん、目がくっきりとして可愛いから。 イケメンの黒澤くんの隣にいても、すごくお似合いだったな。 地味な私とは大違いだ……って、何を思ってるんだろう。 それから私も、自分の教室へと向かって歩き出したけど。 さっきの二人の姿が、しばらく頭から離れなかった。