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俺が昔グランピングをしたのはどの季節だったか。
コテージの中に入れば、森の中よりも樹木の匂いが香った。秋でも冬でもグランピングをする人間はけっこうおる。
何がいいかって、暖炉や焚火の火に当たれること。寒い中での風情は心も温めるらしい。ってグランピングの雑誌で読んだことがある。
「爽ちゃん、ブーツ脱げる?」
段差のない玄関で、腰を下ろすスペースがないから冗談半分で聞いてみた。
「ぬ、脱げますもん!」
小さな身体が折り畳まれて、さらりと髪の毛が爽ちゃんの顔を隠す。
そのままジッパーの音が途切れながら聞こえて、ゆっくりしゃがみながらジッパーを下ろしていく。
もうすでに玄関から部屋へと上がって見ていた俺。
見んでもいいのにな。
小さくてかわいいばかりの爽ちゃんに、違うもんを感じてしまった。
彼女がブーツを流すように抜けば、透けた黒いハイソックスの脚が現れて。自分でもぎょっとして、顔を反らした。
なんで自分、ご飯の時、爽ちゃんのブーツ脱がすの手伝ってしもうたんやろ。よう考えれば、爽ちゃんはもういい女性のはずやのに。
今更ながらにして顔が熱くなる。何考えとんのや、俺。



