こっから先ははじめてだから


「ほら、結婚式のさ、教会のてっぺんについてるじゃん!ああいう鐘のことだよ!」

「てっぺん……」  
     
「恋に落ちる瞬間にね?小さな天使がやってきて鐘を鳴らすんだよ!」

「鳩は?白い鳩はどこいったの?」

「もう刈谷〜!恋愛話になるとほんと赤ちゃんなんだから!」   

 
自分から振った話でツッコまれてしまった。でも私は興味津々で、本気で鐘が鳴る瞬間が気になっていたのだ。



お店から出て、もうほぼ寝ているまゆゆを勝手にタクシーに乗せたぱるるん。運転手さんに、朋政課長から貰った1万円を渡し、これで送り届けてくださいって。


渋沢さんは結局まゆゆのタクシー代に消えたのだ。




ぱるるんと駅の構内で分かれて、駅のホームでさっきのメッセージの続きを送る。


〈ぜひぜひ🥳ちゃんと旅費は自分で出しますよ。〉


ちょっとハジケ気味の絵文字で送っちゃった。


やっぱり本当は私、ちょっと酔っているのかもしれない。


《ほんま?いつにしよか。明日は?来週にする?》


早すぎるメッセージと予定に、思わず笑みがこぼれる。


〈明日でも大丈夫ですよ。〉  
     
《早い?来週でもええよ。》

〈じゃあ来週にしますか?〉

《明日にしよ》

〈楽しみにしています!〉

  
早すぎる予定はすぐに決定したのだ。