こっから先ははじめてだから


久々の飲み会でお酒よりも人に酔ってしまったのかフラフラする。こんなに大人数の中で気を遣って遣われて、たった数時間のことでも気苦労が絶えなかった。


「刈谷さん!二次会行く?」

 
嬉々として水樹さんに言われるも、心労がそのまま顔に出ちゃっていたのか。


「刈谷さん、大丈夫?顔色悪いかも。」

「ええと。ちょっとだけ、疲れちゃいました。」


コンビニ前の明かりだけで、顔色を読み取ってくれた水樹さんに感謝すべき?

でも今日はちょっとだけ二次会という未開の地が気になるのも事実でして。

なんせ憂先輩が古馬都さんとだいぶ前の方を歩いていて。「憂も二次会に付き合わせて部長の相手させてやろう。」という誰かの声が聞こえてくる。

今日は人数多いし、憂先輩も連行されちゃうかもしれない。


「あんま無理しない方がいいよ?別に今の世の中飲み会なんて強制じゃないんだから。」

「あ、ありがとうございます。」


水樹さんの厚意に反して、「行きたいです!」とも言えず、そのまま「お言葉に甘えて帰ります。」と伝えてしまった私。