「爽ちゃん。俺から離れんで。」
「離れません!」
「じゃあ、約束のちゅういっぱいして。」
「…あ、あと数メートル先に、先輩のおうちがあります!そこでします!」
「おうち帰ったら、そのまま押し倒してしまうよ?」
「ぐぅっ」
「おや、ぐうの音が出たね。」
まだまだ、私の初めてはここから始まるものだとばかり思っていたのに。
もうすでに先輩で始まって、先輩で終わってしまいそう。なんせ始点と終点が一致すれば、ベクトルも同じですから。
ここから先は、りっくんとの思い出ばかりが刈谷爽の人生を埋め尽くしていくこととなるのだ。
こんな宇宙人でも、愛してくれますか?
「病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、宇宙の星に帰還したとしても、重力に逆らったとしても、刈谷爽を愛し、敬い、慈しむ事を誓います。」
「…あ、ありがとうございます?」
なんにせよりっくん。ベッドの中で言うことじゃないよね。
【Fin】



