古馬都さんとの関係を私に白黒はっきり伝えるために、わざと古馬都さんを過小評価したのかもしれない。
でも先輩が大君と巡ちゃんのためにガラスのコップを買ったことが知れて、それはそれでなんだか嬉しい。
先輩が二人に微笑んでいる姿は、愛おしくて愛おしくて涙が溢れそうになったんだ。
「そ、それとですね!家煎さんの件は、元は水樹さんが言い出したことでして!」
「うん。家煎が爽ちゃんを飲み会に無理やり引き込んだこと、よう分かっとるよ。でも、あれはあかんわ。」
「ぅえ……?」
「家煎の噂。昔、女上司と不倫しとったって話。知っとる?」
―――思い出した。
そういえば中華ダイニングの女子会でまゆゆが言ってたっけ。人事の家煎さんが、女上司に媚び売るために不倫してたとかなんとか。
「あれ、半分ほんま。不倫まではいってへんけど、上司にしつこいくらいちょっかいかけとったってのは本当。」
「えぇっ」
「家煎は軽い男やから。歓迎会でも家煎が爽ちゃんに近づかんようにするの、大変やった。」
「……もしかして先輩。家煎さんと、仲いいんですか?」
「まさか。」
「…………」
「……同期。仲は良くも悪くもないな。昔一度だけ、一緒にグランピングしたってくらいやし。」
はい?グランピング?
あの、有害無益そうなパリピ星の家煎さんと?それってドライな先輩にとっては、とっても仲がいいってことなんじゃないんですか?



