「なんとなく事情は分かりました。でも二人で待っているのは危ないから、私も一緒に待っていますね。」
「え、……でも。」
「大丈夫。私は今日は特に用事もないですから。」
ちょっと心の整理がつかない。
古馬都さんに?子供……?もう小学生の?誰の?
結婚していないはずの古馬都さんに、二人もお子さんがいるという事実に頭が追いつかず。
どうしたものかと、とりあえず近くの自販機で二人にコンポタを買って渡した。私もお母さんと同じ会社の人間だから、知らない人じゃないよ?と付け焼き刃の理屈を並べて。
二人とも、丁寧に頭を下げてお礼を言ってくれて。両手を温めるようにしてコンポタを大事そうに握りしめた。
かわいい二人に癒やされるはずなのに、頭の中がパニックを起こしている。シャイニングよりもホラーだ。
私がどうしたものかとスマホを点灯させれば、すでに18時30分になるところ。
このままじっと待ってるわけにもいかないよね、と、二人に提案しようとしたところで、女の子が私のスマホ画面を見つめてきた。
「あの、それって。もしかして、スーさんですか?」
「え?」
「その、スマホの画面に映ってる人。」
ホーム画面が映るスマホを、二人が見やすいように下の方に下げて見せる。
「ああ、これ?この人、知ってるの?」
「…はい。前に図書館で会って。本を探していたから、僕たちが本の場所を教えてあげたんです。」
「そしたらお母さんとおんなじ会社の人でね。」
「お母さん、かなり焦ってたよな。」
お互いにうなずきながら私に説明をしてくれる二人。女の子が画面から私へと視線を映す。



