祖父の1周忌で実家に帰れば、私に結婚を促す親戚は誰もおらず。それどころか、お決まりの『彼氏はいるんか?』なんていうおじさん等もいない。
みいんな、刈谷爽が昔から不思議ちゃんだということを知っているから。
祖父母の家の庭先でトカゲを捕まえて、首にリボンを巻こうとしていた裸足の女の子。誰も私を捕獲しには来なかった。
一人でグロッキーでトリッキーな物語をつぶやきながら登校した小学生時代。気味が悪い不思議ちゃんに近づいてくる友達はほぼいない。
一人だけ私という人間に線引をしなかったのは、あどけない笑顔の男の子だった。
不思議ちゃんが中学に上がれば、数学の威力を発揮する。
数学検定に数学オリンピック。でも他の教科は平均以下。
鞄につけているキーホルダーは、口から血を流したウサギや首のないゴーストライダー。
いつの間にか宇宙人に変貌を遂げた私は、周りからは精神的な部分を怪しまれた。
それでも信じてくれていた父と母。そして、唯一小学生の頃から仲の良かった男の子。
彼の家は教育一家で、小学校低学年から塾は当たり前。常に母親からは成績1位でいろと言われ続けていたこともあり、中学では学年首位を獲得していた。



