貴重なお昼休み。ようやく仕事が一段落ついたところで、少し遅めのランチを取ることにした。
まだ本部の同期とは仲良くなれていないから、本部に来てからは白河さんと食べるか、一人で食べることが多い宇宙人。
今日はちゃんと栄養の取れる食堂へと向かった。
食堂はお昼過ぎとあってかまばらだ。仕事が忙しい甲斐あってか、運命的に、窓際の一番奥に座る憂先輩を見つけた。
社内ですれ違うことは何度かあるけれど、食堂で出会ったのは初めてだ。
大好きな人がすぐそこにいる運命に、心がほんわかする。
そっか。お昼休みの待ち合わせもありかもしれない。
「先輩!」
向かいの席から声をかければ、すでに私のことに気付いていたのか、先輩が「爽ちゃん。」とリアクション薄くつぶやいた。
先輩の今日のランチはCランチだ。緑黄色野菜多めのレバニラ炒め。
「あの、私、今からお昼なんです。良ければ一緒に食べてもいいですか?」
「あー…ごめん。…ちょっと、人と約束してて。」
「あ、…そっかあ。すみません。声かけちゃって。」
先輩が困ったように頬をポリポリと掻く。断られてもその姿が愛おしい。
でも先輩が誰かと約束してご飯食べるなんて、珍しくない?
上司に誘われました?先輩でも、さすがに上司のお誘いは断れないのかもしれない。
しかしながら、その正体は上司と呼ぶに相応しい人物といえるのか。
私が苦笑いをすれば、ふわりとフローラルのような香りと共にその人物が現れた。



