「えっと〜、寺本(てらもと)さん?よろしくね。」

「あえっと…か、関咲(かんざき)くん?よろしくお願いします」

季節は春。
桜も散ってきて中学3年生になった実感の湧いてきた、4月の終わり。

これが、私たちのはじめの出会いだったね。

出席番号順だった席がくじ引きによって変えられて、隣の席の人と挨拶をした。

ただ、それだけが始まりだったんだけど…

せっかく?いや、偶然?
まあ、出会うことができた2人の想い出、ちょっと振り返ってみてはどうでしょうか。

そうですね、初めて会ったときの感情としては…
「衝撃」かな。

まあ、クラス替えもしてまだ間もない頃でした。春は出会いの季節というのはいつまでも同じなんだねーって。

でももうひとつ、出会いの季節…?
があるということ、私は後々知ることになるでしょう。