「いち早く女の転校生が来るとキャッチした俺は、異例の転校生──よそ者を排除しようと思った。駒を使って」



排除……



「それが……紫乃だと分かってたなら何でやめなかった」


「勿論一時は迷ったさ。だけど……紫乃のためだと思った」



わたしの?



「これの何処を見りゃ、紫乃のためなんだよ」

「この学校でやってくには、こういうことがつきものだってこと。この程度で泣きつくようなら、やっていけない。……だから試したんだ。そのために日常への探りをいれたりもした」



──探り?


そんなことなかった……
そう思ったけど、一つだけ。

たーちゃんがお腹空いたって四人で寄り道をした日、わたしはいっちゃんに話した。お母さん達が病院に行く日や手術の日を……聞かれたから。



『お母さんが病院に行くこの三日は一人飯なの』



月・水・金──この三日のうち、今日は水曜日。

曜日も、わたしからの情報で合わせてきたってこと?