志望校への内定が決まった矢先に祖母の入院も決まってしまい、県外へとわたしたち家族は引っ越した。


祖父だけでは、祖母の手伝いはきついだろうと。



病院の手続き、引っ越しの荷造り、地元との行き来をした末にむかえた──








四月下旬──曇り空の下、わたしは約一月遅れの高校入学初日。



あまりの酷さに、引っ越しの疲れとショックが重なる。




「……荒れすぎでしょ」



──男女共学でも、初の女子生徒だと面接で何度も言われたけど……これはキツイ。



「不登校になるかもしれないじゃん……」



明るい高校生活は望めなさそう。