わたしといっちゃんはダイニングチェアをソファ側に向けて座り、
各々、一服したところで、会話を再開する。
「樹、お前どこまで知ってるか知らねーけど黙ってろよ。俺は紫乃から聞く」
「僕もー」
「はぁい」
険しい顔をするしゅーちゃんに同意して手を上げるたーちゃんに、笑顔で返事をするいっちゃん。
「んで紫乃、お前何でうちの高校に来た?」
「元々は地元の高校に行く予定だったんだけど、内定決まった次の日にばあちゃんの入院も決まっちゃって……急遽こっちに。高校は家からと病院からも近いからって理由」
「それで……よりによってうちか」
しゅーちゃんは何故か俯いてしまった。
「てか、きぃさん大丈夫なの?」
「まあ、早期発見だったから、手術すればとりあえずは大丈夫らしいの」
「そっか」
たーちゃんも、ばあちゃんのこと気にしてくれてるのか、少し嬉しい。



