ファースト・ラブ


「もう塞がらないんだよねえ。お母さんにさあ、中学の時開けられたのこれ。」
「お母さんに!?」
「やばい母親でしょ。笑 あいつ、絶対若い時ヤンキーだったと思うんだよ俺。まじで怒らせたら、やばい。」
須藤先輩が思い出して、恐ろしい~って顔をする。


「ピアスは、もう毎年担任に言われる。塞げって。でももう塞がらないもんはしょうがないよね。それか、絆創膏貼れって言うんだよ。絶対かえってそっちの方が目立っておかしいだろ。」

須藤先輩も少なからずお母さんの血を引いていると私は思った。