「あれ?めずらし。遊びに来たの?」
俊先輩が教室に入って来て、私と綾先輩の隣に椅子を持ってきて座る。
教室の後ろで、3人でおしゃべりをする。
「この前、須藤先輩と話しました!」
私が言うと、「え~大丈夫だった?」って綾先輩が言う。
「”大丈夫だった?”っておかしいでしょ。彼氏だろ。笑」
俊先輩がククって笑う。「まあでもあいつはヤンキーだから。」
「本当は怖い人じゃないんだけど、人見知りなんだよね~。あとはたしかに尖がってるなって思うことはある。」
「去年の夏休みなんか、部活に髪染めてきて、顧問にブチ切れられてたわ笑」
俊先輩が、楽しそうに話す。
「あ、そう。俊と拓海はバスケ部で一緒なの。」綾先輩が腕を組む。「馬鹿だよね~ほんと。花火大会のために髪染めたんだって。でも結局黒染めされて、花火大会、黒で行ったの。笑」
「ほんとあれは見てるこっちがハラハラしたわ。」俊先輩がアイスを持ってきて、三口で食べる。
「ねえねえでもさ、」綾先輩が私の膝をトントンってたたく。「やっぱり浴衣には黒じゃない?」
「そういう問題じゃないんよ。」俊先輩がアイスの棒を咥えて、呆れたように笑う。
「あ~…考えたことなかったかもしれない」
私が言うと、「いいのいいのそれで。」って俊先輩がゴミ袋を持ってきてくれて、そこにアイスの棒を捨てた。



