「私、急いでるって言ったよね?それにあんたたちの憧れなのか知らないけど、あの二人は私にとってはただのバカ夫婦なの。そんな二人の娘だからって理由だけで、毎日あんたたちみたいなのに目をつけられる私の身にもなってよね」
「…そいつもう気絶してるけど」
後ろからやってきた幼なじみの、永野燈真が憐れむように気絶している男子生徒を覗き込んでいた。
「心虹ちゃんに教えてもらった“相手がしつこくてうざい時に使える背負い投げ”役に立ったって言っといてよ」
「やっぱりあれ、うちのアホな母親から教えてもらったやつかよ…。一応おまえだって女なんだから、あんまり危ないことすんなよ」
「この学校入っちゃった時点で、憧れてた高校生活とは程遠い、常に危険と隣り合わせな毎日なんだから仕方ないでしょ」
お母さんに自分の母校が一番青春できたと騙されて入ったこの高校。
いざ入学してみると、私を待っていたのは常に喧嘩のことしか頭にない単細胞のヤンキーたちばかりだった。
そんなヤンキーたちから年月が経ってもいまだに尊敬され続けている“元トップ”のお母さんとお父さん。
そのせいで私は全校生徒から目をつけられており、まあまあ喧嘩の強い幼なじみの燈真がそばにいてくれなければあっさりと餌食になっていただろう。
「…そいつもう気絶してるけど」
後ろからやってきた幼なじみの、永野燈真が憐れむように気絶している男子生徒を覗き込んでいた。
「心虹ちゃんに教えてもらった“相手がしつこくてうざい時に使える背負い投げ”役に立ったって言っといてよ」
「やっぱりあれ、うちのアホな母親から教えてもらったやつかよ…。一応おまえだって女なんだから、あんまり危ないことすんなよ」
「この学校入っちゃった時点で、憧れてた高校生活とは程遠い、常に危険と隣り合わせな毎日なんだから仕方ないでしょ」
お母さんに自分の母校が一番青春できたと騙されて入ったこの高校。
いざ入学してみると、私を待っていたのは常に喧嘩のことしか頭にない単細胞のヤンキーたちばかりだった。
そんなヤンキーたちから年月が経ってもいまだに尊敬され続けている“元トップ”のお母さんとお父さん。
そのせいで私は全校生徒から目をつけられており、まあまあ喧嘩の強い幼なじみの燈真がそばにいてくれなければあっさりと餌食になっていただろう。

