ヤンキーくんたちに溺愛されてます！

倉庫を開けると、すぐ下に人が倒れていてまさか下に人がいるとも思ってもいなくてつまずいてすっ転んでしまう。


び、びっくりした…。琥珀たちが倒した相手だろう。



周りを見渡すと、他にも何人か倒れているけど何十人もの人が真ん中にいる琥珀と世那くんを囲んでいて次々に殴りかかりに行っては飛ばされていた。


さすがというべきか、数に負けを感じさせないくらいの強さで二人は相手を倒していくけどその顔に余裕なんてなかった。


たったの一撃で、この状況が変わってしまいそうなほど現状は危うかった。



「あ、琥珀…！後ろ…」



ふと、琥珀の後ろからバットを振り上げている男子が襲いかかる。


…が、その男子を素早く走ってきた北斗くんが蹴り飛ばした。



「北斗…？おまえ、なんでここに…」


「俺が琥珀と世那を放っておける薄情者に見える？それに誰よりも強くてかっこいいってところを星奈ちゃんに見せられる絶好のチャンスだ。力だけあったって意味ないと俺も思っているけど、やっぱり強いやつっていうのは惹かれるものだからね」